旅は3日目。サマルカンド滞在の2日目です。サマルカンドで3日過ごす場合は、中1日を使って「シャフリサーブス」へ行くのが定番のようです。シャフリサーブスは世界遺産登録された観光地ではあるのですが、そこに行くには乗合タクシーしかなく、往復するとほぼ1日消費してしまいます。タクシーはレギスタン広場の筋向いにあるスーパーマーケットのわきの道に常時たむろしているらしいので、実は昨日そこへ行って見て値段を聞いてみたのですが、外国人とみると結構な額を吹っかけてきます。なんだかそこまでして遺跡しかない街へ行くのもどうかと思い、今日はサマルカンドで昨日見ていないところを見て回ることにしました。
3日目午前(サマルカンド観光)
ホテルで朝食
私がウズベキスタンに行ったのは7月の末、ウズベキスタンでは一番暑い時期です。実は空気が乾燥しているのでそれほど不快な天候ではないのですが、それでも観光としてはオフシーズンとのことで、ホテルにはあまり客がいませんでした。チェックインするときに「客が少ないので朝食は個別に用意するから、何時に朝食を食べるか教えてくれ」と言われたので、8時と答えておきましたが、8時に食堂に行っても他の客は誰一人いませんでした。テーブルセッティングはされているので宿泊客はいるのだろうけど、皆さん朝は遅いのでしょうか。1人前の朝食にしては量が多いですが、内容は質素なものでした、ただやはり果物はおいしかったです。
シャーヒ・ズィンダ廟群(Shah-i-Zinda Ensemble)
今日も頑張って歩こうかとも思いましたが、最初の目的地の「シャーヒ・ズィンダ廟群」までは歩くと1時間程度とグーグル地図に教えてもらい、早々にタクシーを呼んでもらうことにしました。サマルカンドではサインを屋根につけたタクシーは少なかったように思います。ホテルが呼んでくれたのもいわゆる白タクっぽいやつ。運賃はホテルのスタッフに言われた金額を運転手に支払いました。相場よりは高かった気がしますが、まあ許せる範囲内です。
廟群との名前の通り、霊廟すなわちお墓と儀式用の建築が集められた遺跡で、英語では「Ensemble」=集合体と表記されています。狭い通路を挟んで青色タイルで彩られた建築群が建てられており、それらが快晴の空によく映えます。正直シャフリサーブスに行くのをやめてこちらに来てよかったと思いました。
ハズラティ ヒズル モスク(Hazrat Khizr Mosque)
「ハズラティ・ヒズル・モスク」はシャーヒ・ズィンダ廟群の丘の裏手にあります。ここは現役のモスクのようで、観光客ではないムスリムが訪れていました。こういったところに異教徒である私がずかずかと入り込むのは気が引けて、建物の内部をそそくさと見学して表に出ました。出たところでおっちゃんにつかまり、1USDでミナレット(塔)に登らせてやると言われたので登ってみることに。しかし写真でもわかる通り、それほど高い塔ではなく見晴らしもそこそこでした。
ウルグ・ベク天文台(Ulugʻbek rasadxonasi)
ウルグ・ベクはこの地がティムール朝だった頃の君主で天文学者でもあったそうで、昨日見たレギスタン広場の3つのマドラサ(神学校)のうちの1つ(向かって左側のウルグ・ベク・マドラサ)を建設した人。その君主が15世紀に天体観測をするために建設した施設がウルグ・ベク天文台とのこと。彼の死後、一旦は破壊されて1908年に再発見されるまでは誰にも知られることがなくなった施設のようです。
ハズラティ ヒズル モスクからはGoogle地図によると徒歩30分なので、歩くことにします。タシュケント通りを北東に向かえば着くはずです。しかし暑くてペースが上がらず、しかもタシュケント通りは微妙にアップダウンもあって、40分以上かかりました。
途中アフラシャブ博物館があったので、ちょっと休憩に立ち寄りましたが、展示がしょぼそうだったのでそのまま見学せずに出発。その奥にアフラシャブ遺跡があるのですが、帰りに見ようと思っていましたが、帰りは違う道から帰ったので失念。あとで見ておけばよかったとやや後悔しました。
付属施設として博物館もあり、そこは冷房がある程度効いているのでここで一息ついてから街に戻ることにします。タクシーはどこにでもいて声をかけてくると聞いていましたが、誰も知らんぷりで声をかけてくれないし、そもそも屋根にサインを付けたタクシーがおらず、仕方なくまた歩いて帰ります。
シヨブバザール(Siab Bazaar)
シヨブバザールはサマルカンド最大の市場で2000年(!)の歴史があるそうですが、売っているものは日用品や食料品で、歴史があるからと言って特に変ったものが売っている訳ではありません。ただ、ナンの種類が豊富で、カラフルに色づけされたものもあります。色付きのナンはお祝いの時に食べるそうです。
ビビ・ハニム・モスク(Bibi-Xonum)
ビビ・ハニム・モスク(ビービー・ハーヌム・モスク)は先ほどのシヨブ・バザールのすぐそばにある広大なモスクです。現在では修復はほぼ終わったとガイドブックには書かれていましたが、内部はまだ手付かずのところも多く、廃墟同然のところが残っていました。ビビ・ハニムとはティムールの妃の名前で、そのお墓であるビビ・ハニム廟は通りを挟んだ向かいにあります。
3日目午後(昼食を食べて街を散策)
昼食(ビビハヌム・ティーハウス)
遅めの昼食は、ビビ・ハニムモスク近くのチャイハネ「Bibikhanum Teahouse」で食べます。チャイハネとは屋外のちょっとした茶屋といった感じの店で、ウズベキスタンに限らず大抵靴を脱いで台に上がって食事やお茶を楽しみます。しかしとりあえずはビールでしょう。
このあと最近整備されたらしい新しいお土産物通りなどをウロウロしたような気がしますが、めぼしいものは特になく写真も記憶もあまり残っていません。そんな中でふいに日本語で私の名前を呼ばれてびっくりします。振り返ると、昨日送迎のドライバーにくっついてきた日本語を勉強中という触れ込みのお兄さんが立っていました。「時間があるので案内させてほしい。○○ドルでいい。」という、今度ははっきり値段を示しての売り込みです。正直、言葉がわからなくても(ウズベキスタンでは英語はあまり通じない。どちらかというとロシア語の方が通じやすいみたいです。)問題がないし、大体のところは見て回ったのでもう行くところがないし、再度丁重にお断りしましたところ、「いくらならいいのか?」とディスカウントに応じる気配すら示します。そういう問題ではなく、君が信用できないだけだというわけにもいかず、ただただお断りを続けていると、向こうは気分を害したらしくそっぽを向いて立ち去っていきました。私、何か悪いことしましたか?とこちらのテンションも下がります。
夕食(レギスタン)
いきなり次は夕食ですが、昼食から夕食までの間の記憶があんまりありません。レギスタン広場に差し掛かった時にガイドブックにも載っているレストラン「レギスタン」を見つけたので入店してみました。その時はまだ時間が早かったのか客はあまりおらず、大丈夫か?と心配になりましたがお味の方は十分すぎるくらいおいしかったです。
注文したのは、ここまでまだ食べていなかった「ラグメン」と「プロフ(ピラフ)」。いずれも炭水化物ですが、食べたいものは仕方ありません。それでも店の人は「ナンは食べないのか?」と聞いてきます。こちらではナンは主食でプロフ(ピラフ)をおかずにして食べたりするのでしょうか。日本でも「ラーメン+餃子+ライス」とか食べてる人がいるので(私です)、それほどおかしなことでもないのかもしれません。ちなみに大阪では「お好み焼き+ごはん+味噌汁」というセットメニュがあります。
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