3.高雄から臺鉄に乗って日帰りで台南へ(2日目)

2015年09月|3連休に高雄・台南へショートトリップ
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2日目は高雄駅から台南へ日帰り旅行です。高雄から台南へは台湾の在来線である台鉄(臺鐵)で行くのが便利。早起きをして朝ご飯を済ませたら、台鉄高雄駅へ向かいます。

2日目午前① 朝食の後、高雄駅から台南へ

興隆居で朝食

さて2日目。参考にしたブログの方のスケジュールによると、今日は台南へ行く日です。すなおにその方のブログのスケジュールに従い、朝食はホテルの近所の「興隆居」へ食べに行きます。他の方のブログによると、湯包という肉まんが超絶美味だとのこと。台湾の人は朝ご飯はたいてい外食なので人気の店は朝から行列が絶えないそうですが、この店もそうでした。ホテルからお店までは5分少々で、お店の前に着いたのは6時15分頃でした。既に店内は混み始めていましたが、しばらく行列に並んで湯包と野菜パンのようなものを買ったのち、何とか席を確保できました。並んでいる最中も次々と湯包が蒸しあがって行きます。ちなみにお店は朝の3時頃からやっているようです。

興隆居

次々と蒸しあがる湯包。

湯包はその名の通りスープたっぷりの肉まんといった感じで、不用意に食べるとやけどします。朝から重たいかなとも思いましたが難なくペロリ。あと野菜を挟んだパイのようなものと豆漿(豆乳)もあわせて完食です。

念のために申し上げますと、これは2人分です。

かじると熱々のスープがたっぷり流れ出してきて火傷しそうです。多少冷ましてから食べたほうが安全。

野菜包みパイのようなもの。これもおいしい。

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高雄駅で切符を購入し台南へ

高雄から台南へは台湾新幹線で行くこともできるのですが、高雄、台南とも新幹線の駅は街中から離れた不便な場所にあるようなので、臺鐵(在来線)で行くのがよさそうです。所要時間は特急(自強)で40分弱、急行(莒光)でも50分程度なので、わざわざ高い新幹線に乗る必要はありません。切符は窓口でも買えるけど、自動販売機が空いていて便利。中国語の表示のままでもまあ何とか理解できます。ただ、座席指定を「電脳おまかせ」みたいなのを選択したら、2人分購入したのに席が離れ離れになってしまいました。並びの席がもうなかっただけかもしれませんし、35分くらいなのでまあOKです。

自動販売機で購入した切符。うっかり操作を間違って2名別々の席になってしまった。

臺南駅到着。

2日目午前② 台南をぶらぶら

台南駅に到着後、付近の地図をツーリストインフォメーションで入手してまずは徒歩で観光します。まずは一番近場にあった「天壇天公廟」へ向かいます。

天壇天公廟

「天壇」という名前ですが、北京の天壇を想像していくとがっかりします。こちらは普通のいわゆる中国式の儒教寺院で、観光客ではない一般の参拝者であふれています。儒教寺院にはいろいろ禁忌事項があるそうで、タブーをおかさないよう少し離れた場所から見学するよう努めます。ここにかかる扁額は、大きく「一」(漢数字の1)とだけ書かれた珍しいものだそうです。

天壇天公廟内部。

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台南氣象博物館

天壇天公廟のすぐそばに日本統治時代の気象台の測候所が「台南氣象博物館」として残されているので行って見ます。入場料は必要なかったと思いますが、おそらくボランティアの説明係の人がグループごとについて説明してくれます。私たちの係の人は達者な日本語を話すお年寄りでした。史料も分かりやすくいろいろ展示してあるので、科学好き、建築好きの方は行って見る価値があるでしょう。旧測候所裏には日本の数寄屋建築が残されていますのでそちらもぜひ。

旧測候所外観。塔の部分は登れない。

なぜか煉瓦造の1層目の上に数寄屋が建っている。

内部は普通の数寄屋建て。

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林百貨店

旧測候所の付近はランナバウトになっており、その円環状の道路の周囲には古い建築がいくつか残っています。林百貨店もその一つで、その名の通り古い百貨店建築なのですが、現在はお土産物店主体のショップ群にリノベーションされています。特に買い物の目的はなかったのですが、一応見学に入店してみます。エレベータは古くてとろいので階段を利用しますが、上がり下がりするのが結構しんどいです。

林百貨店外観。冷房は効いている。

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度小月

お昼が近くなったので、先ほどの林百貨店から少し先の「度小月担仔麺」で担仔麺を食べてみることにします。担仔とは天秤棒のことで、天秤棒で担いで売り歩いた屋台の汁面が原形のようで、その老舗が度小月だとのこと。小ぶりのどんぶりに入ったものでポーションは少ないので、ほかにいくつか注文しますが、サバヒー(虱目魚)がメニュあったのでそれも注文。サバヒーは台湾の国民魚ともいわれる魚だそうで、日本でいうところのイワシのようなものでしょうか。サバという音がついていますが鯖ではありません。

度小月担仔麺。ちょっとピンボケ。

担仔麺。これではお腹いっぱいにはならない。

台湾の国民魚サバヒー。くどいようだが鯖ではない。

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2日目午後① 散策は迷走を始める

孔子廟

軽く食事をしたのち、特に行きたいところを定めていなかった私たちの散策は迷走を始めます。ひとまず近くにあった「孔子廟」へ行って見ますが、きれいに整備されていて気持ちのいい場所ではありますが、人がほとんどおらず、また見どころもあまりなく(わからなかっただけかもしれない)、少し休憩させてもらって孔子廟を後にします。

綺麗に整備されていて気持ちの良い空間です。

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Blue Printを探して

出発前に調べていた時に、台南に「Blue Print」という建築の展示があるという情報を得ていました。ブループリントとは日本語では「青焼図面」と言い、今でいうコピー機(当時はゼロックスとメーカー名で読んでいた)の精度が高くなかった時代、トレーシングペーパーに描いた図面と青焼用紙を重ね、光を当てて印画することでコピーをとっていた時代がありました。出来上がりの図面は、陽画の場合薄いブルーの下地に青色の線で表現されるのですが、もっと以前の陰画の時代は青色の下地に線が白く印書されるまさしくブループリントでした。それを実際の建築で表現したのもがあると聞き見て見たくなったのですが、付近をいくら探しても見つかりません。あきらめかけた時にふと目にしたのが、青色の壁が少し残る崩れかけた建物に「Blue Print」のネオン管が残る廃墟でした。よくよく調べるとこの、展示は建物の老朽化に伴い閉鎖されたとのこと。青色にペイントされた信号機の制御箱だけが当時の姿を残すだけになっていました。

こんな市場の廃墟後のようなところに迷い込む。嫌な予感が脳裏をかすめるが気にしないことに。

あまりに暑いのでマンゴーかき氷で休憩。

Blue Printの廃墟だけが残る。

面影が唯一残る遺物。

このあたりはいわゆる「飲み屋街」のようで、夜になれば楽し気な街になりそうな感じがしましたが、日暮れはまだまだ先なので、次の目的地に向かうことにしました。

安平古堡・安平老街

「ブループリント」を見ることができなかった海安路から、何かと観光ができそうな「安平」へ行って見ることにし、タクシーに乗り込みます。とりあえずは主要な観光地であろうと思われる「安平古堡」へ行ってもらいます。このあたりは海岸近くの高台になっていて、オランダ統治時代に要塞が築かれたところだそうです。高台なので周囲の様子が一望できるので、遺跡に興味がなくても行って見ればそれなりに楽しいと思います。

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安平古堡

安平古堡

安平古堡。オランダ式のコロニアルスタイル。

安平古堡の見学後どうやって台南駅周辺に戻ろうか考えていたところ、バス停を発見。手書き尾時刻表を見ると結構頻繁にバスが出ているようなので、これに乗ることにして、港の方へ行って見たり老街をぶらぶらしたりして夕暮れ近くまで安平にいました。

マジック書きのバス時刻表。運行は結構頻繁になされている。

牡蠣のお好み焼き(クレープ)のような軽食をいただきます。揚げ物は何だったか忘れた。

2日目午後② すべては偶然に見つかる

バスの中からブループリント発見

バスはほぼ時刻通りやってきました。とりあえず乗り込んで台南駅方面へ向かいます。まだ高雄へ戻るには早いのでこの後どうするか考えながらバスの車窓から外を見ていた時に、何と、散々探していたブループリントがあるではないですか!!!次の停留所で慌てて降りて引き返します。ちょうど新光三越の向かい側あたりにそれはありました。もう取り壊されたとあきらめていたのに奇跡です。もともとの場所のは老朽化のために取り壊されてこちらに再建されたそうです。バスでなくタクシーで戻っていたならおそらく発見できなかったでしょう。

これがブループリント。出発前に得ていた情報とは異なる意匠だが(当たり前か)、よく見つけました。奇跡的な発見。

興味がない人には「なんのことやら」という展示ですが、ここまでの過程が過程だけに感動。

海安路

バスで台南駅周辺まで戻るはずが、ブループリントを見るために途中のバス停で降りてしまいました。タクシーで台南駅へ向かってもよかったのですが、先ほどブループリントを探し求めたあたり(海安路)の夕刻の様子が気になったので徒歩で再び海安路へ。このあたりは「海安路藝術街」とも呼ばれ、アート街のようにもなっているようです。夕暮れ時にはこぎれいなバーや飲食店などにも灯りが点され雰囲気が上がります。また、付近にはいわゆる居酒屋風の飲食店も数多くあり、台南で宿泊するならこのあたりに宿をとるのもよさそうです。

独立系?の飲食店などが並ぶ。

ちょっとおしゃれな街並み。

大通りにはこういった感じの居酒屋も多い。

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上海華都小吃點心城

で、その海安路では夕食を食べずにタクシーに乗って台南駅方面に戻ってきました。なぜなら外国に来てまでこじゃれたカフェで夕食を食べる気にはならないし、かといってなんとなく大衆?居酒屋的な店に入る気にもならなかったから。結局今朝観光した旧測候所のあたりでタクシーを降り、飯屋を探していて目に入ったのが「上海華都小吃點心城」でした。小籠包が食べられそうだったので「台湾と言えば小籠包」と思い何気なく入った店でしたが、ここの小籠包は大当たりでした。店主が自慢気に見せてくれたのは品評会か何かの記念の盾で、後で調べると結構有名な店だったようです。小籠包を蒸すときに松葉を下に敷くのはこの店が考案した方法だとか。小籠包は上海で何度も食べたし、この後台湾でも何度か食べるのですが、ここのが一番おいしかった気がします。それ以外も何品か注文しましたが、すべておいしかったと記憶しています。たしか日本語メニュもあったような気がするのですが、その中から何気なく注文した「チンジャオロースー」は普通でしたが、まあ日本人向けに用意したものなのでしょう。

絶品、小籠包。松間を敷いて蒸すらしい。

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急行列車で高雄へ戻る

そんなこんなで結構よく歩きました。台南駅へ戻ったのは19時半頃。一番早い列車の切符を購入します。帰りは急行列車で50分かけて高雄へ戻りました。

帰りは急行列車なので50分くらいかかります。

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