4.世界遺産チャンアンと近郊のヴァンロンの両方でボートクルーズ(3日目)

2018年12月|世界遺産チャンアンとハノイ郊外ドゥオンラム村
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3日目(ニンビン)小雨 気温10℃程度

朝食にフォーを食べる

ホテルの近くに朝のうちに営業を終える人気のフォー屋があると聞き、ホテルの朝食をとる前に散歩がてら行ってきました。
この地図の「Nhân sâm linh chi Procare」左(西側)となりあたりにフォーのお店が2件並んでいます。

夜の様子。この写真で営業しているフォー屋の右隣が朝だけのフォー屋(赤い文字なしの看板のところ。)
左側の店もうまいのだけど、夜までやっているのでこちらは夜食に食べに来るべし。

おばちゃんたちがつみれを製作中。

チキンフォー(フォーガー)なのにつみれがうまい。スープはやや白濁していて、豚骨のような濃厚なうまみ。
隣のおっさんは、つみれだけのブン(細麺)を注文して、つみれだけ食って帰った。

ニンビンのフォーはスープが濃厚で美味。

ボートクルーズ(チャンアン)

さて今日は多少雨が降っても目的のボートクルーズに行かなければならない。この地域にはボートクルーズの名所として「タムコック(Tam Coc)」がもともとあったらしいのですが、客引きやチップの要求などマナーの悪さから世界遺産に指定されてからは「チャンアン(Tràng An)」の方が人気が高いようです。どちらもニンビンの街から自転車圏内なので、1日で両方見て回ってどちらかでボートクルーズをしようと思っていたのですが、あいにくニンビンにはレンタサイクルショップがなく、レンタルバイクならあるとのこと。でも雨交じりの天気の中バイクを走らせる気力もなく、結局カーチャーター(6時間 510,000VND=約2,500円)に頼ったのでした。せっかくカーチャーターにしたのだから、評判の悪いタムコックは天気がよければ明日行くことにして、まずは近場のチャンアンと車で40分程度のヴァンロンの両方でボートクルーズすることにし、防寒対策を万全にして出かけたのでした。

冬のハノイ近郊は正直寒いです。防寒対策は万全に。

チャンアンボートクルーズ乗り場。ここのは4人乗りのスチール製ボート。
4人集まると順番に船出します。2人の時は、次の2人が来る順番を見計らってボートの前に乗るべし。
私たちはデカめのオーストラリア人カップルの後ろになってしまい残念だった。

チャンアンのボートクルーズは3コースあり、標準は2.5時間コースのようです。その他1.5時間コースもあるようですが金額は同じ(200,000VND=約1,000円)。映画の撮影地を回るコースもあるようですが、私たちは標準の2.5時間コースを選択。途中で何度か上陸するポイントがあるので、トイレの心配はそれほどしなくてもいいと思います。

こんな感じで進んでいきます。

天気が良ければ良い写真が取れそうだが、あいにくの小雨交じりの天気。

洞窟をくぐるところもあります。水位にもよりますが、結構頭を下げないとケガをします。
救命胴衣よりもヘルメットがあったほうがよい感じです。

薄暗い天気ななか、睡蓮の花だけが彩どりでした。

洞窟から出る際には水面に緑が反射してきれいです。

ところどころに上陸ポイントあり。

正直2時間半は飽きるかと思いましたが(そういう意見のブログも多かったですが)、私は結構楽しめました。ただやはり寒かった。もう少し暖かい時期に行ったほうがより楽しめると思いますし、写真もきれいに写せるでしょう(チャンアンの写真は青空のものが少ないように思いますが、なぜでしょうか。)。ただし真夏は逆に炎天下になるので止したほうがいいでしょう。

クルーズ終盤になると船頭からアンケートを書くように言われますが、その中に「チップを要求されたか」という項目があって笑わされます。何しろまだ船着き場に戻ってないのですから、アンケート後に要求されてももうアンケートに訴えることはできませんし。でも私たちはちゃんとチップ払いましたよ。一緒に乗ったオージーカップルはすたすた去っていきましたが。タムコックで随分評判が悪かった船頭のマナーを向上させようという取り組みは伝わってきました。道中で物売りに遭遇することもありませんでした。(タムコックは折り返し点での物売りがしつこかったらしいですが、最近は少し改善されたと聞きました。)

チャンアンのボートクルーズでは、物売りやチップ要求などは皆無。

ボートクルーズ(ヴァンロン)

さて、チャンアンのボートクルーズを終えて、次の目的地ヴァンロンに車で向かいます。タムコック、チャンアンは結構有名でハノイからの日帰りツアーも多く催行されているらしいですが、ヴァンロンは少し離れているせいもあってそれほど商業化されていないところです。他の2ヶ所はスチールの近代的なボートですが、ここだけは今でも竹網のカゴに漆喰を塗ったような原始的な小舟に船頭と乗客2人が乗ります。先ほどのチャンアンでは救命胴衣を着ないと怒られましたが、こちらはそれもなし。どちらかというとこちらのほうが必要性が高いと思います。

ヴァンロンの船着き場。チャンアンに比べるとすごくのどか。

切符は駐車場横で買います。20,000VND(約100円)/人とチャンアンの10分の1で、しかも1艘に2人しか乗れません。降りるときにチップをはずんであげましょう。

景色は先ほどのチャンアンと同じような感じですが、少しスケールが小さく、その分景色が身近に感じられます

ヴァンロンでは竹船。救命胴衣なし。やや不安。

運がよければお尻の白い猿(ホワイトトランクスモンキー)が見られるそうですが、この日は見ることができませんでした。その代わり真っ青な鳥(カワセミ?)を見ることができてまあ満足です。

自然の豊かさではヴァンロンに軍配。整備された環境がよいならチャンアンか。
1日に2回ボートクルーズに参加すると、飽きます。

古都ホアルー

約1時間半のボートクルーズの後、とりあえず街に帰って今朝食べたフォー屋の隣で再度フォーを食べようと試みるも、時間は3時過ぎでその時間帯は営業していませんでした。残念。フォーは夜食に食べることにして夕方まで何をするか悩みましたが、あたりに食べ物屋はあまりなく(変な時間にベトナム人はメシを食べないのか?)、当初チャンアンのクルーズの後で自転車で行こうと思っていた「古都ホアルー(Hoa Lu ancient capital)」へタクシーで向かうことにしました。

適当にタクシーを捕まえたのは良いのですが、ホアルーと言っても全然伝わらず運転手に見せたスマホのグーグル地図を見せても怪訝な顔をしてこちらが逆に不安になります。その時は気づかなかったのですが、グーグル地図のルートが「徒歩」になっていたらしく、タクシーは車1台が何とか通れる道に進入しのろのろ進みます。GPSでは道はあっているけど、ほんまに車で進めるのか運転手も相当不安な様子。付近のロッジのスタッフらしき人に英語で行き先を伝えて翻訳してもらい、車で通り抜けできることを確認して再出発。到着したときは運転手とがっちり握手しました(が、チップは渡しませんでした)。タクシー代126,000VND=約630円なり。

古都ホアルー。中国文化の影響が強くみられる。文字は1945年に日本から独立するまで漢字を使っていたそうです。

「National Treasure(国宝)」というプレートが置いてあるが、こんな雨ざらしでいいのかと心配になる。

堂内の柱、梁の構造材は漆塗りで仕上げられており、保存状態は非常に良い。昔は日本でも南方産の漆がよいとされていたらしい。

ホアルーは丁朝が都を置いた場所だそうで、李朝により1010年にハノイに遷都するまでの44年間ベトナム国家の基礎を築いた地らしいです。現在の遺跡は初代皇帝ディン・ティエンホアン(Dinh Tien Hoan)と、2代皇帝レー・ダイハイン(Le Dai Hanh)の霊廟だそうで、17世紀に再建されたものとのこと。入場料20,000VND=約100円/人。日本人ツアー客も何組かおり、その日本語ガイドの後ろで立ち聞きをして勉強しました。

予定外のトレッキング

ここからニンビン市内に戻るのだが、遺跡前の駐車場にはタクシーがいません。すかさずバイクタクシーが寄ってきて「タクシーない。バイタクだけ。チャンアンの船着き場まで乗れ」としきりに勧めてきますが、うざくなって「歩くからいらない」と言って歩き始めます。今朝ほどのチャンアンの船着き場まで行けばタクシーがいることはわかっていましたが、歩けばおよそ1時間かかります。横ではツレがうんざりした顔をしていますが、トレッキングだと言い張って歩き続けます。しばらくはしつこく後をついてきたバイタクもあきらめたようで去っていきました。時刻は4時過ぎ。5時半の日没までに船着き場にたどり着かないとそこからのタクシーも望めないので、覚悟を決めて歩きます。(が、道路を歩いていると結構な台数のタクシーとすれ違いました。)

バイクタクシーの言う「タクシーない」は大抵嘘である。

Google Mapによると、徒歩の場合大通りをそれたほうが近道になると表示されていたので、少々迷いましたが脇道に入りました。車は通らず歩きやすくはなりましたが、道に迷ったらおしまいなので、スマホを見ながら慎重に進みます。しかしさすがに世界遺産の景観地区だけはあり、なかなかの景色の中を歩くことになって多少疲れはしたものの結果的には良いトレッキングでした。

ホアルーからチャンアンへの道中の景色。

ススキが風に吹かれるさまは、日本の晩秋の景色にも近い。

夕食&夜食のフォー

この後無事にチャンアンの船着き場に(Googleの予想通りの時間に)到着し、タクシーで街に帰ったのでした。この日の夕食は街道沿いの適当なレストランにて。

厚揚げのトマト煮込みとまたしてもヤギ肉。

夜食に朝のフォー屋の隣のフォー屋に再挑戦。夜は繁盛していました。焼き鳥のようなメニュもあり、居酒屋的に使っている人も多い。

 

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