さて最終日のこの日、台北で一泊したのは帰国日にバタバタするのが嫌だっただけで。他に特に理由はないのだけど、せっかく(臨時)首都の台北に来たのだからちょっとだけ華やかな場所にも行ってみようとお土産を買うためにホテルオークラ台北に行ってみました。
5日目(最終日):午前 台北市内
ホテルオークラ台北
ホテルオークラは言わずと知れた日本の高級ホテルチェーンです。国内でも海外でもあまり縁がない場所ではあります。以前上海によく行ってた頃に、オークラ上海(花園飯店)には何度か宿泊したことはありますが、その頃はまだ中国のホテルは安かったし、私も今よりは裕福だったのかもしれません。そんな場所になぜ来たかといえば「お土産」を買うためです。日本の会社社会では、休暇をもらった(本当は取得した、あるいは権利を行使したのだが、、、)限りは周りの同僚に「バラマキ土産」を配らないといけないという面倒くさい風習が残っているので毎回苦労します。特に中国の食品なんかは配っても迷惑そうにされることが予想されるので、日系の高級ホテルだったら安心して配れるだろうということで、日頃縁がない高級ホテルに足を運んだという次第。
ここでお土産に最適なのが「ヌガー」。人により好き嫌いはあると思うが、まあ台湾の名物だしかさばらないし何よりパッケージが綺麗なのがよいです。
ヌガーの他には同じようなパッケージのパイナップルケーキも売ってましたが、こちらはややかさばるのと高いので却下。でもここのパイナップルケーキは美味しいと評判だそうなので、自分用に買えばよかったとやや後悔です。
ヌガーも美味しかったし、何といっても小さな箱が可愛い!!
私的に台湾土産としては大推薦。とても喜んでもらえました。
小龍包を食べに行く(京鼎楼)
昼飯にはやや早いけれども、せっかく台湾に来たのだからと小龍包を食べに行くことにします。随分以前に台北の「鼎泰豊」で食べた時には美味しいものだと感動たのを覚えてますが、それは15年くらい前の話。そのときはまだ鼎泰豊もそれほど大きな店ではなかったような気がします。今回訪れたのはホテルオークラから徒歩圏内にある「京鼎楼」。ここは鼎泰豊で修行をした人が開いた店で、そういう店には必ず店名に「鼎」(かなえ)の字が入るのだとか。鼎(かなえ)とは金属製の器でそれで生地を練るとかなんとか、以上たまたま日本人出張者をアテンドしていたコーディネータが説明していたのを横で聞いて得たマメ知識でした。
昔食べて感動した小龍包ではあるが、美味しいことはおいしいが台北に来たら必ず食べないといけないかと聞かれれば、そうでもないような気がします。もっと美味しいものは他にも(たぶん)あるし、もう一度食べておきたかったという(ツレの)思いが成就できたので、もう多分台湾で小龍包をわざわざ食べに行くことはないでしょう。そもそもこの店も大阪、神戸に支店があるそうです。
5日目(最終日):午後 台北市内
昼ごはんを食べたあとは地下鉄で台北駅に行き、荷物をコインロッカーに放り込んで身軽になってから、国立台湾博物館へ行くべく「二二八和平公園」へ向かいました。台湾で二二八といえば二・二八事件のことでその時の追悼の意味を込めて改称された場所らしいが、そういう暗い雰囲気は全くない普通の明るい公園です。その中にある「国立台湾博物館」は台湾全土の歴史、自然を紹介する展示が主になっていて、その中では日本統治時代に台湾で研究を行った日本人学者が数多く紹介されていて、非常に興味深い展示となっています。また建築は日帝様式の堂々としたもので、こちらも見ごたえがあります。
台湾の日本統治時代に派遣された日本人民族学者や植物・地政学者などの功績などが展示されていました。
複雑な歴史の中でも功績があった人を正当に評価するという台湾人の度量の大きさを感じます。自然を大切にするという意識も日本人より高いような気もします。
日本もそういうところは見習わねば。
総統府
博物館を見学した後は特に計画もなかったので、近くにある「総統府」(正式には中華民国総統府)でも見に行くかと思い、徒歩で向かいます。まあ国会議事堂でも見てみるかというのと同じノリでしたが、正面の道路は意外と警備が厳重で(あたりまえか)、自動小銃を持った兵士がガードしています。建物の前で立ち止まると立ち止まらないようすぐさま声をかけられ写真撮影もできませんが、立ち止まらないよう誘導する憲兵はそれほど悪い感じではありません。見学したい場合は裏側にまわればガイド付きで見学(無料)できるそうです。午前中限定で写真撮影は不可。ただし月に一度ある全館開放日に行けば写真も撮れるし普段立ち入りできない場所も見学できるとのことです。
日本統治時代の建築物には圧倒されます。時間があれば中も見たかった。
こんなに大切に残してくれている台湾に感謝!
建物は日帝時代の台湾総督府だったものをそのまま使用しており、レンガの赤色と大理石の白色のコントラストが綺麗な建築です。このあたりはいわゆる官庁街のようで、日本統治時代の建物がいくつか残っています。
國立臺灣博物館鐵道部(改修工事中)
台北駅へ戻りコインロッカーから荷物をピックアップした後は、まだ少し時間があったので台北駅の西にある「國立臺灣博物館鐵道部」を見学に行こうと向かいます。どのみち桃園空港に向かう列車は台北駅の西側に駅があるのでちょうど良いと思ったのですが、改修工事中によりクローズ。残念ですが仕方ありません。ただ台北に限らず台湾の各地には鉄道博物館のような施設があり、台湾の国民(という言い方は変だが)は鉄道というものにかなりの愛着を感じているように見受けられます。改修工事が終わって再オープンした際には、再度訪問してみたいものです。
桃園空港にて
毎回旅行の時に思うのは、帰国のために空港へ向かうのはそれが長い旅行であってもなくても、もう帰らないといけないという寂しい気持ちと、今回も無事に旅が終わったという気持ちが混じった複雑な心持ちがします。台湾は(日本人にとっては特に)大変旅行しやすい場所で、外国を旅行している緊張感はあまり感じなくて済むのですが、それでもややホッとする感じがします。
今回は台湾島東側というあまり情報がない地域を旅行しました。現地の交通はバスが主体ですがそれほど不便でもなく、きちんと旅行者を迎え入れる体制ができていたことには感心します。あと、最近のエコ意識の高まりに敏感に反応しているのか、自転車に対する環境が整備されていることも特筆すべきことです。列車には(バッグに入れずにそのまま)自転車持ち込みができる車両があったり、観光地付近には自転車道が整備されているのを見ると、行政が諸々の問題に柔軟に対応しようとする姿勢が見られて大変好もしく感じます。プラスティック問題では既にスーパーマーケットでレジ袋の配布がなかったり(これは昔からかも知れない)、空港で売られているサンドイッチの容器が木製だったりと「とりあえず出来るところから手をつけてゆく」という取り組みの仕方は、日本が見習うべきことかもしれません。
それはそうと前回台湾を訪問した際の帰り、喉が渇いたので水が飲みたかったのだけど、有人の売店が付近になく、自販機はあるもののコインしか使えない機械だった(悠遊カードは使えたが私が持っていたのは高雄のiPass)ので、搭乗ゲート付近に設置してある給水器から水を飲んだのです。一応「○○殺菌処理」のようなことが書いてあったので、安心して冷水(常温だったが)を飲んだのだが、帰国して数日下痢が止まらなかったことがありました。その憎っきマシンを写真に収めてやろうと探したら、なんと新型のマシンに入れ替わってるではないですか。きっと水にあたった人が他にもいたんだろうと推察して溜飲を下げることにします。
コメント