4.麗江古城の周辺を公共バスで巡る(3日目)

2019年12月│中国 雲南省昆明から世界遺産の麗江へ
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昨日ホテルにチェックインした際に「明日、明後日は天気が崩れそう」と聞いていたので、玉龍雪山へのツアーを明日に予約したのだけれど、今朝起きてみれば昨日と変わらずの快晴。今日の夕方頃から崩れ始めるとの予報に変わっており、明日のツアーを悪天候が直撃する恐れが高まってきました。玉龍雪山への登頂はたいてい午前中なので、こんなことなら今日のツアーに参加すべきだったと後悔するもののすでに遅し。今日は予定通り麗江周辺の街へ公共バスを駆使して行ってみます。

まずは万古楼へ(1日目午前)

ホテルで朝食

ホテルで朝食を済ませて、まずは昨日時間外だったため見逃してしまった「万古楼」へ行きます。万古楼のある獅子山のエリアは麗江古城保護費(私たちは徴収されなかったが、、、)とは別に入場料が必要ですが、麗江古城を見渡すことができ、また天気が良ければ玉龍雪山を遠くに望むことが出来る場所なので、周囲の展望茶楼で高いお茶を飲むくらいならこちらへ来た方が良いでしょう。建築や周囲の庭園の手入れの状態も良く、朝の早い時間に行くとナシ族の民族衣装をきた女性たちが清掃をしているのを見ることができます。

ホテルの朝食の米線。いくつかのメニュから前日に選んでおく。

昨夜は観光客でごった返していた通りも早朝は静か。

獅子山の展望公園からみた麗江古城の眺め。

万古楼。入口の扁額はトンパ文字で書かれている。

万古楼から玉龍雪山を望む。天候が崩れるとの予報だったが今日も快晴。

今日から天候が崩れるかも、という予報に従って明日の玉龍雪山へのツアーを申し込んだのだが、午前中は全くの快晴。改めて予報を見ると今日の午後から雨になるとのこと。今日のツアーを申し込んでおけばと後悔したが後の祭りなので、この日は麗江周辺の街(古鎮)を自力で回ることにします。

tripadvisor.jp
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古城から束河古鎮へ

ホテルで車をチャーターしてもらうのが簡単でいいのだけれど、中国のように公共交通機関が発達している場合は自分たちのペースで好きなところに行くほうが気楽で良いのです。とは言っても、地下鉄ならまだしも公共バスを使いこなすのは国内でも結構難しい。しかし、中国の地図アプリである「百度(バイドゥ)地図」は、目的地を入力すれば公共バスの経路も計算してくれます。GoogleMapにもその機能はありますが、中国本土では現在位置がずれて表示されるという特性があるので使い物になりませんし、公共バスルートの表示精度が全く違います。中国本土と我々が日本語で使用する漢字はそもそも異なりますが、日本語漢字で入力しても中国簡体漢字に読み替えてくれます。

万古楼の見学の後行こうと考えたのは「束河古鎮」。百度地図で検索すると徒歩とバスを利用して1時間程度で到着できそうなので、最寄りのバス停がある香格里拉大道へ歩きます。古城エリアを出てバス停に向かう道のりにはやはり中国らしく色々な飲食店が並んでいます。値段も古城の中よりは数段安そう。今夜はこういうところで食事するのも良いかと思いました。

「菌」とか「野生菌」というのはキノコのこと。雲南ではキノコの火鍋が名物らしいが、冬の時期はシーズンではないようだ。

「百度地図」の経路案内画面。中国の地図アプリだけあって中国本土内ではかなり正確に表示される。

公共バスで「束河古鎮」へ移動。運賃は2元。バスは新しくいたって清潔だし、ほとんどがEVやハイブリッド車。

束河古鎮と白沙村(1日目午後)

束河古鎮

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束河古鎮は麗江古城と比べるとかなり小さな街で、ホテルのスタッフに言わせると「麗江の方が良い。ここを観光すれば十分だ。束河に行く必要はない。」というようなことを言っていましたが、トリップアドバイザーなんかを見てると観光客(主に中国国内の観光客)が少なく落ち着いて見て回ることができるとの声も。確かに街の規模は麗江に比べるとかなり小さく、その分人も少ないので落ち着いて観光できるのは確かですが、ここも世界遺産の一部であり観光開発が始まっている様子があります。昼食に入ったレストランも雰囲気は観光地のレストランそのもので、そこで食べた料理も正直言うと美味しくなかった。中国で美味しくないものを食べたのは久しぶりでちょっと凹んだのでした。

束河古鎮の入口。入場料(茶馬古道博物館入場料込み)が必要。

ここも水路の街。街全体に水路がめぐらされていて、洗濯などの日常生活の行為もこの水で行われている。

銀細工の店が多い。ホテルのウェルカムティー(プーアール茶)も銀の茶杯で提供されたので、特産品なのかも知れない。玉(翡翠)は主にミャンマー産。

中国で久しぶりに食べた美味しくない飯。松茸の炒め物。まずいわけではないが、素人の料理という感じ。

麗江古城の中よりも民族衣装に出会う頻度は多くなった気がする。

茶馬古道博物館

束河古鎮の入場料に博物館の入場チケットもセットされていたので入ってみました。雲南地方で採れた茶とチベットなどで飼育された馬との交換で成り立っていた交易文化を「茶馬文化」というらしく、それらの展示がされています。展示物それぞれの脈絡がなく、保存状態の良くないものも多い見づらい展示ではありますが、チベット文化のひとつである皮革産業などが紹介されていたりとなかなか面白い博物館です。博物館自体は古い建築をそのまま利用したもので、そちらも興味がある人には面白いと思います。

博物館入口の路地。傘の飾りはどこかの真似でしょうか。

博物館内部の中庭。中国らしく梅の木が植えられている。

白沙村

束河古鎮が今ひとつ盛り上がらなかったので、さらに北上して「白沙村」へ行ってみることに。ここでも百度地図に助けてもらい、束河古鎮の北側の出口付近からバスで10分程度の場所にある白沙村に難なく到着できました。

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白沙村は、束河古鎮をさらに小さくしたような感じですが、こちらはまだ生活感が強く感じられます。メインストリートにはやはり観光客向けの店舗が並んでいますが、売り込みも強くなくのんびりした感じ。刺繍のお店では実際に針子が刺繍している作業風景が見られたり、完成品の展示や購入(高いです)もできます。

先ほどの束河古鎮よりも民族衣装度が高くなった。若い人でも普通に民族衣装で買い食いしています。

 

雲南地方では昔から茶の生産が盛んですが、近年はコーヒーの栽培にも力を入れているようなので、いわゆるカフェというものがたくさんあるのかと思っていましたが意外とそういうお店は見かけません。街外れでようやく1軒見つけたので休憩を兼ねて入ってみました。アメリカーノ1杯25元だったでしょうか。ドトールコーヒーの愛用者にとっては結構良い値段で驚きますが、雲南産のコーヒーをきちんと淹れてくれるお店でした。

街外れの雲南コーヒーのお店。餃子も提供しているらしいが、コーヒーだけを注文。

この村からは玉龍雪山がよく見えます。午前中に比べて雲が多くなってきた感じ。明日は雨だろうか?

街外れまで行って雲が切れた瞬間を狙って撮影。山頂は雲の中で、明日の登頂(ロープウェイでだけど)が危ぶまれる。

この村でも新築、改築ラッシュ。観光客で混雑した麗江で宿泊するよりここでのんびりする方が良いかも知れない。

麗江に戻って夕食

さて、白沙村から再び公共バスを乗り継いで麗江の街に戻ってきました。まだ明るい時間ではありましたがやや疲れたのでホテルに帰って一休み。ホテルスタッフのジョンが「夕食は何を食べる?きのこ鍋はどう?」と聞いてくるので、「値段はどのくらいか?」と聞くと「どのくらいなら出せる?」と逆に聞き返されます。正直このあたりの物価の高さに少しうんざりしていたので「ひとり100元」と言ったら、「ひとそれぞれ食べる量がちがうし、、、」とか言いながら引き下がって行きました。

まあひとり100元は無理としても、観光地の中で観光地価格の観光地料理を食べるのはあまり気が進まないので、今朝、束河古鎮へのバス乗り場に向かう際に見かけた古城の外のレストランに行ってみることにしました。ホテルからだと丘を超えて20~30分かかりますが、普通に街の人が食べてるものを食べたかったので徒歩で向かいます。一応百度地図でいくつかレストランの候補は見つけておきましたが、とりあえず店の前まで行って判断する算段で選択したのは「文笔山土鸡火锅」というお店。客入りはほどほどで明るく清潔そうなお店だったので入ることにしましたが、残念ながら英語メニュや写真メニュはなし。こんな時でも日本人なら中国語(漢字)メニュでもなんとなく意味が分かるのが強みでしょう。鍋底(スープ)にはせっかくここまで来たのだからと「野生菌=きのこ」スープ(他のメニュよりやや高い)とし、あと肉と野菜の具を選択すればOK。ここの店では炭火で鍋を温めるのだけど、その周りの鉄板で肉や芋を焼いて同時に食べるというスタイル。周りの中国人客はじゃがいも(中国語では「土豆」)を盛んに焼いて食べていました。

真ん中の囲炉裏に炭をくべてもらうと、同時に周りの鉄板にも熱が伝わる仕組み。

ここのお店の人は言葉は通じないものの超親切。いろいろ世話を焼いてくれます。

野生菌=きのこのスープ。まずはスープだけを飲んでみて、そののちに具材を入れろと言われたが、確かに美味しいスープでした。

結局ひとり100元では収まらず、2人で240元くらいかかりましたが、お店の雰囲気もよくまあ満足です。入店したときは客の入りは半分くらいでしたが、食事中に地元民らしき団体客が大勢入ってきて帰ることには満席でした。地元の名店?らしき店に巡り会えて良かったです。

明日はいよいよ玉龍雪山へのツアーですが、天気はどうなることやら。

 

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